子どもに対する学習障害の処置のポイント

学習障害は知的障害とは症状が異なり、読み書きや計算といった学習面の機能に支障が出る症状です。学習障害は、子どもに多いという特徴があります。小学校に入学した直後や、学年が進むにつれて、教師や家族が気付くケースが大半だからです。授業についていけないことを心配して、家族が専門の医療機関で診察を受けさせることはよくあります。
看護師として学習障害の子どもを担当することになったら、症状について十分に把握しておきましょう。その理由は、子どもによって症状が異なるからです。読み書きなど特定の機能にだけ障害が出る子どももいれば、複数の学習面の機能に問題が出る子どももいます。症状が違うと、処置の方法を変える必要があるので注意が必要です。

学習障害の子どもに対する最適な処置の方法としては、療育が挙げられています。療育とは、カウンセリングや対症療法などを取り入れながら、子どもが日常生活をスムーズに送るためにサポートすることです。担当医師の他に、心理カウンセラーと連携することもあります。苦手な分野を少しずつ克服できるように、根気強くサポートすることを心がけましょう。子どもの学習面を補う目的として、タブレットや計算機など、便利なアイテムを使う方法も効果的です。
なお、症状の度合いによって、療育が長期間になるケースもあります。子どもが快適に社会生活を過ごせるように、福祉事務所など公的な施設との連携も必要になるでしょう。担当医師と相談しながら、関連施設と連絡を取ることが欠かせません。